【ブッキングライブ】平日?休日?出るべきライブ
ブッキングライブ問題について検討致します。
1.ブッキングライブとは
ライブハウスのスタッフが主催するライブイベントのことを「ブッキングライブ」といいます。
会場スタッフが主催するので、場所は一部の例外を除いて、その会場ライブハウスとなります。
ブッキングライブでは、日時、演奏時間、タイムテーブル、出演アーティスト、ノルマ(もしくは参加費)などの条件を、会場ライブハウス側が設定します。
ライブイベントの分類:ブッキングライブとは|音楽活動のヒントwww.3on3live.biz
ブッキングライブはライブハウス側主導で行われるライブであり、多くの場合チケットノルマが課せられます。
そして多くの方が経験していると思いますがそのノルマの金額は集客でペイできないこと多いです。
ペイできるようになっている場合はそもそもブッキングライブでノルマがかけられないor企画ライブを行うことで収益をあげられるケースが多いと思います。
今回はブッキングライブでノルマをかけられるけどチケットを捌ききれないバンドを対象に話を進めていきます。
2.ブッキングライブに出るメリット
まずアマチュアバンドがバンドがブッキングライブに出るメリットを纏めていきます。
ライブハウスに寄ってはジャンルも堅めず"とりあえず出てくれるバンドを出す"イベントもある現実があり、
ライブに出たのに楽しくなかった。
お金まで払ってたのに。
と落胆した経験があると思います。
ただブッキングライブも悪いことばかりではありません。メリットとデメリットをまとめました。
<出演メリット>
- ライブができる
- 新規顧客獲得
- 新規の仲の良いバンド獲得
- ライブハウス側と仲良くなる
- ニュースが増える
<出演デメリット>
- お金がかかる
- 顧客が極端に少ない場合がある
- ジャンルレスなことがある
- 平日ライブが多い
ブッキングライブに出られる1番のメリットはやはりライブができることだと思います。
始めたてのバンドの場合ライブする機会がないというのは悩みの一つであると思います。
またバンド活動を行う中でニュースの量はとても重要になってきます。
常にニュースがあるというのは顧客、他バンドから見て
"ノッてきてる"
"売れてきてる"
と錯覚させる効果があります。その点ではブッキングライブに沢山出演することも一概に悪いことでもありません。
ただこのニュースも他者に認識させなければメリットとしては働かず空回りになってしまうことは覚えておきましょう。
次にデメリット。
お金がかかることは一旦隅に置いておいて
- 顧客が極端に少ない場合がある
- ジャンルレスなことがある
- 平日ライブが多い
この3点は非常に重要な要素です。
先程述べた通り、認識されなければ意味がないということで、お金をかけているのにかなり勿体ないということになります。
3.ブッキングライブの問題点
じゃあメリットがより大きいライブに出れば良いという話になるのですがブッキングライブの問題点は選り好みしにくい性質にあります。
当たり前ですがライブハウス側もブッキングライブを行うことで知名度、収入を狙うわけなので必ずしも双方にデメリットがないということにはなりません。
そう 1点目の問題は
ライブを選べないことです。
ライブが選べないとなると良い日、悪い日というものが出てくるわけでそうなった場合、2章であげたデメリットが重なり、結果として新規顧客増加や、(客も少ないので)効率的にステージングが上手くなったりもなく、
ライブして楽しかったしか残らないです。
それが2つ目の問題点となります。
この問題点たちをどうにかして解決したいのですが、ブッキングライブは対バンやその他諸々の条件を見て選り好みすることはできません。ライブハウス側が決定するものですし、中身を見て断るスタイルを取っていたら以後誘われることはないと思います。選べるとすれば精々平日か休日かくらいなもんです。(仕事や学校を理由に平日のライブは出れないとか言いやすいし....)
なので今回はせめて平日と休日どちらの方が効果が高いか見ていきましょう。
4.休日と平日での効果の差
ブッキングライブにも当然平日に実施されるものと休日に実施されるものがあります。
近年ではバンドの減少も相まって休日のブッキングライブをガンガン行っているライブハウスも多いです。
対バンや連休かどうかなどの兼ね合いからかけられるノルマの金額は変わってきますが、大体平日で2万円程、休日で3万円ほどのライブハウスが多いと感じています。
①平日
当たり前ですが平日のライブより休日のライブの方が人は集まります。
先程から何度も言っていますがライブができてうれしいという部分以外のメリットを満たすにはとにかく認知されることが重要になります。平日のブッキングライブでは客席が完全に埋まることは基本ありませんし、現実は小さいライブハウスに1/3くらいのお客さんです。
もしキャパシティが150人のライブハウスで出演バンド数5バンドの平日ブッキングライブに出演し、フロアが1/3いるかなくらい場合、大体40人ぐらいの人がいることになります。
演者(自バンド除く) = 4(他バンド) * 4(1バンドの構成人数) = 16
お客さん = 40(フロアにいる人) - 16(演者) = 24
計40人
40人の内訳はこんな感じになると思います。 対バンがみんな見てくれている前提になりますが....
で、お客さんが24人いた場合そのお客さんはどのような傾向を持っているのでしょうか。
5バンドの中で集客面で秀でたバンドもいるとは思いますが、今回は平日ライブの平均として集客力はみんな同じとします。
そうしますと1バンドに付き大体4,5人ほど集客できている計算になります。学生でサークルに所属しているバンドなら少ないくらいに見えますが、バックに何もない なおかつ社会人が多いバンドだと平日で5人呼べていたら上々だと思います。
そして出演してるバンドの半分が自分のジャンルと合致して客層が一致する可能性があると過程すると
お客さんとしては12人
バンドとしては2,3バンド(10人)
計22人
を対象にアプローチをかけていけることになります。
②休日
平日の方で細かな計算を行ったので休日の方は色々省いて記載します。
基本的に平日と同条件とし、ライブハウスのキャパシティ150人でフロアは大体半分いかないくらい埋まっている=70人ほどとし、出演バンド数も5バンドとします。
演者(自バンド除く) = 4(他バンド) * 4(1バンドの構成人数) = 16
お客さん = 70(フロアにいる人) - 16(演者) = 54
計70人
各バンド目当てのお客さん = 54(お客さん) / 2 = 27
似ているバンドのメンバー = 16(4バンドの総計) / 2,3 = 約10
計37人
③費用対効果
<平日>
20000円 / 22人 =909.09090.....
<休日>
30000円 / 37人 = 810.81081.....
はい。一人に付き800~9000円でアプローチできるということで出演バンド数が同じ場合平日休日でどちらが極端にメリットがあるということはありません。
今回平日と休日で出演バンド数が同じと想定し、ノルマ金額も決め打ちにしたためなんとも言えない部分はありますが、ブッキングライブでは対バンも選べないので平均化すると実際こんなもんなのかも知れません。
5.結論
ブッキングライブは平日と休日でどちらが特別秀でているということはないことがわかりました。
正直なところ自身の体感としては平日でのライブの方が得たものが少ないと感じることが多かったので意外な結論となりました。数字に起こして見える化することの重要性を再認識致しました。
平日というと用事を調整して、仕事を休んで、学校をサボって...色々な条件をクリアしてライブに出演するわけなので実際の労力でいうとやっぱり休日にライブする方がコストパフォーマンスは良いと感じていたのかも知れません。
ただ休日をバンド以外に使えるからとメリットに感じる人も中にはいるでしょうし一概にこれが正解とはいえませんがブッキングライブに頻繁に出る場合はお金と効果だけ見た場合数字上は効果にあまり差がないという結論となりました。
次は ブッキングライブのノルマのお金を別のことに使うという選択肢についての記事を書きたいと思います。
ではまた